あいち平和行進

核兵器のない世界を目指し、県内をアピール

国民平和大行進は5月6日、東京夢の島を出発し5月31日静岡から愛知に引継ぎ、あいち平和行進として6月11日に岐阜に引き継ぐまで歩きました。行進団の先頭には、豊橋市にある桜丘高校に灯し続ける「原爆の火」を受け継いで12日間、核兵器廃絶、核戦争阻止、被爆者援護連帯を掲げて、県内をアピールしました。

今年も県内約334km、ヒバクシャ署名2981筆、沿道カンパ約35万円、折り鶴は約95000羽が集まりました。(原水協6・17集約)特徴点としては①「原爆の火」を先頭に歩んだこと、②県内通し行進者16名に加え、コープ職員リレーと、各店舗から多くの職員が参加した③数年前からはじまった被爆者による被爆体験は、各所で行われ、再び核兵器の使用と被爆者をつくらない決意が広がりました。

今年の平和行進は、①核兵器禁止条約の推進(署名国59か国、批准10か国6・17現在)と背を向ける日本政府の態度を変える②南北会談、米朝会談で、圧力から平和的外交手段によって変化が始まっている、③安倍9条改憲の国会発議の危険が迫る中で行われ、これらの問題も大いに訴え交流しながら歩みをすすめました。蒲郡市では、南北会談に触れ「米朝間は大きな溝があるが対話は大きな一歩となる」、「対話は、問題解決への秩序である。」「米朝会談は核廃絶への道筋をつくる」と大きく評価する市長メッセージが寄せられましたが、大変印象的なあいさつでした。

自治体と共同を深め、反核平和の行政を深める平和行進でもありました。今年平和行進は、昨年の核兵器禁止条約の締結、ICANのノーベル平和賞受賞を受けて「明るい状況」と受け止める自治体からの発言が各所であり、市長、議長自ら参加する自治体が目立ち、毎年のように参加する知立市、清須市はもちろん、津島市、稲沢市、扶桑町などからもありました。大治町では議長が初参加し連帯あいさつを、またあま市では市長から初のメッセージが寄せられるなど、地域の活動の積み重ねが変化を作り出しています。多くの自治体が、平和行進、世界大会への支持賛同、ヒバクシャ国際署名に応じています。また、津島市をはじめ少なくない自治体で中学生を広島や長崎に派遣するとりくみや、尾張旭市では「非核平和都市宣言」のクリアファイルを贈呈されることをはじめ、様々な形で行われている反核・平和行政の交流する場ともなりました。これは、1958年以来今年で60年目となる平和行進と、被爆者や地域の運動が自治体を大きく動かしてきた成果です。

平和行進は、核兵器廃絶と原水爆禁止世界大会の成功をめざすとりくみです。今後、世界大会の成功と核兵器廃絶の世論と運動を大きく広げていきましょう。