若者100人に聞く!憲法アンケート
改憲議論は若者に浸透している?
日本国憲法施行から71年目をむかえた5月3日、青年・学生部は「若者100人に聞く!憲法アンケート」を名古屋駅ナナちゃん人形付近にて実施しました。今年で23回目です。
道行く若者は憲法についてどう考えているのか、意識調査を行いました。104人が回答し、内訳は12~38歳で平均年齢は19・6歳でした。結果は以下の通りです。
【Q1】改憲について、今回は「わからない」との回答が半数以上でした。2014年以降は改憲反対が賛成を上回っていましたが、今回は改憲反対と賛成が拮抗する結果となりました。
変えるべきとした人の中で、どこを変えたいかを問うと「9条」「税金の使い方」「働き方改革」などがありました。一方、変えるべきでないとした人の意見は「今までの憲法があってこそ、平和が保たれている」「日本の憲法は他国と比べて優れていると思う」という意見がありました。
【Q2】 変えるべきでない理由として、「戦争はイヤだ」「武力で解決できるとは思わないから」などの意見が多く聞かれました。変えるべきとした人の意見は、「自分の国は自分で守るべき」「条文を現状に則した形にするべき」などがありました。
【Q3】変えるべきとした人は、「ある程度の武力は必要」「何かあったときに対応できないから」との意見がありました。変えるべきでないとした人は、「持ってしまうと戦争になりそうだから」との意見がありました。
Q2、Q3の憲法9条に関しても例年同様変えるべきではないという意見が多く、Q1で憲法を「変えるべき」という回答が増えましたが、日本の若者の中に「戦争はよくない」「9条=平和」というイメージが浸透しており、9条を変えると戦争につながるという、戦争への危機感を感じている人が多いのではないかと思います。
【Q4】支持する理由は「戦力を持つことが悪いとは思えないから」、支持しない理由は「戦争をしたくない」「昔の日本と同じことが起こるから」との意見がありました。分からない理由は、「明確にどうしたいのか分かりにくい」「どのように変えるかによって支持するかは変わってくる」との意見もありました。安倍政権での9条改憲を「支持する」という回答は17・3%しかなく、理由も積極的な支持は少数でした。また「支持しない」が「支持する」を大きく上回りました。
安倍首相は2020年に改憲をすると発言をしていますが、約半数が「わからない」との回答で、青年の中では身近な問題として捉えられていないと考えます。
【Q5】大半が平和のために行動することに対して前向きな回答でした。多くの若者が平和のとりくみに関心があることが分かりました。
今回のアンケートでも、安倍政権による改憲=戦争につながる」と考え、戦争より平和を望んでいる若者が多いことがわかりました。
また、改憲の是非が長い間議論されているものの、若者には浸透していない実態が読み取れます。今回の結果で示されたような若者の声を社会に広げていきたいと思います。
(愛知県平和委員会青年・学