あいち被爆者支援ネットワーク総会

5月13日、あいち被爆者ネットワークの総会が開かれました。

まず、ノーモアヒバクシャ愛知訴訟弁護団の伊藤弁護士から、これまでの原爆症認定裁判の経過を踏まえて報告があり、これまでの裁判で幾度となく国は負けているにも関わらず、被爆者が裁判に訴えなければ救済されないという状況が今も続いていると指摘されました。また、訴訟を通じて被爆の実態が明らかになることで核廃絶につながっているという思いをもって裁判に挑んでいると語られました。

事務局からは、ノーモアヒバクシャ愛知訴訟で原告の高井さんが高裁では認定を勝ち取ったものの、国が最高裁に上告受理申し立てをしていることに対し、「広島でも最高裁で闘っている。連帯し運動できないか話し合っている」と報告があり、署名や要請行動などを行っていこうと提起がありました。

記念講演として、「核兵器禁止条約の意義と課題」と題し、関西学院大学教授の冨田宏冶さんが話されました。冨田さんは、禁止条約の会議について「1ヵ月という短い期間ではあるが、多くの国が知恵を絞り何度も訂正案が出され、どんどん『いい条約』になっていった」、「今、国連では大国だけで決めるのではなく1国1票、市民社会の声がきちんと届く政治へという流れがある」と語られました。

最後に、愛友会の金本さんが「支援ネットの支えがなければ活動は難しいが、被爆者に力がないわけではない。微力ではあるが皆さんと一緒に頑張っていきたい」とあいさつをされ閉会となりました。