平和連続市民講座 大軍拡を支える愛知の兵器産業

9/9 民主会館

9月9日連続・市民講座が行れました。小島理事長が、みんなで学び話をして、小牧平和県民集会、日本平和大会を成功させようと挨拶。続いて軍事問題研究会の城下英一さんが「大軍拡を支える愛知の兵器産業」と題して講演をしました。

安全保障3文書の①国家安全保障戦略は、中国の軍事的台頭を踏まえて改定。敵基地攻撃能力(反撃能力)の行使に踏み込み、②国家防衛戦略では、重視する能力として、▼直接、相手の攻撃が届かない遠距離から攻撃する「スタンド・オフ防衛」、▼米軍指揮の下、敵基地攻撃と防空・ミサイル防衛を一体化させる「統合防空ミサイル防衛(IMAD)」など重視する7項目を明記し、③防衛力整備計画は、軍事費の総額や装備品数量を示した文書で2023年~27年で総額43兆円(ローンがあるので実際には60兆円)の大軍拡を記載しています。

スタンド・オフ関連の主な計画では、12式地対艦誘導弾(能力向上型)の量産などが挙げられ三菱重工が3781億円で契約をしました。製造・開発は小牧北工場でおこなわれ、富士山から北京まで届くような射程距離2000㎞の地上発射型長射程ミサイルの開発もおこなわれます。開発されるまで利用する、巡航ミサイルトマホークは、速度が遅いので一度に数十発発射する飽和攻撃が行われ、一発5億、数百億が一瞬に消えます。また巡航ミサイルをパレットに乗せ、投下するシステムを開発し、輸送機に使うことも検討されています。政府は、そのシステムにC130輸送機を使うことも否定していません。攻撃能力を持たない輸送機に長射程ミサイルを搭載することで攻撃機として利用しようという計画―小牧基地が敵基地攻撃の最前線になる恐れもあります。

愛知は、軍事産業の一大拠点になっています。三菱重工の4社をはじめ三菱電機や三菱自動車、SUBARU、日本製鉄、旭精機(小銃の銃弾国内100%)、豊和工業(小銃・機関銃国内100%、迫撃砲)、日油 (各種火薬製造など)、リコーエレメックス(砲弾、ミサイル・機雷の信管など)、戦争になれば攻撃の対象になります。

城下さんは、日本を守るためと言いながら、アメリカの戦争に巻き込まれ、日本が戦場になる大変危険なものであることを語り、軍拡・大増税反対の運動をと呼びかけました。