第4回平和市民連続講座報告 青年の戦争認識・憲法認識を育むために
今回は、「青年の戦争認識・憲法認識を育むために」と題して、愛知県立大学の教員、久保田貢氏がお話しました。まず、久保田氏は、ある若者向けの講演の感想文を紹介し、青年層がアジア・太平洋戦争を認識しておらず、日本国憲法が戦争の反省から誕生した過程も、その意味も認識していないと指摘されました。そして、久保田氏は「こう話すと、戦争体験者が減少しているので仕方ないと思っている人はいませんか」と会場に投げかけました。しかし、「それは違います」ときっぱり否定され、「韓国では軍慰安婦に抗議する水曜日デモに若者も参加しています。つまり、教育・文化の問題です」と続けました。
さらに、「日本では戦争のことはまったく触れる機会がないかといういと、そういう訳でもありません。不十分ではありますが、教科書にも記述はあります。しかし、これを使って教える教員自身にきちんとした理解がないのです」と、教員向けの講演の感想文を紹介しました。それは、前述した若者の感想文と同じく、戦争と憲法を結び付けて理解していないのです。
社会科の教員をしてきた私自身、今一度原点にもどり、教育を考え直す機会となりました。