「高江訴訟」第7回口頭弁論 傍聴席埋め尽くす原告、サポーター

その日、100人を超える原告・サポーターが、名古屋地裁大法廷を埋めました。12月5日、「沖縄高江への愛知県機動隊派遣違憲訴訟」第7回口頭弁論でのことです。入廷してきた裁判長もその光景に、思わず「ホー」と驚きの声をあげます。運動の広がりと市民の関心の高さの表れです。

この日の口頭弁論では、原告側代理人の仲松大樹弁護士が意見陳述を行い、沖縄県民の抵抗運動を歴史的・政治的背景から解明しました。沖縄に米軍基地が集中する要因に、本土での運動の激化を恐れ、在日米軍への国民感情を抑えるために、本土の海兵隊を移したことをあげます。日米安保条約維持のために、沖縄県民に犠牲を強いた日本府の責任は大きい。高江・辺野古への新基地建設は、その上に住民の負担を強いるものと指摘して、「新基地NO」の民意と基地建設を強行する政府、座り込みは無視される民意の非暴力による抵抗権の表れと強調しました。

「研究者は裁判に関わるべきでないと言われるが、さすがに本訴訟は憲法学者として黙っていられない」―原告として意見陳述に立った名古屋学院大学の飯島滋明教授は、沖縄での憲法違反の状況を平和的生存権と環境権の面から明らかにします。座り込みに対する機動隊の暴力行為も、公務員の暴力を禁止した36条に抵触すると批判しました。

次回の口頭弁論は、来年2月7日(木)に予定されています。