なんで、おそらからおちてくるの? 宜野湾・緑ヶ丘保育園の恐怖と理不尽
「なんで、おそらからおちてくるの?」― 一昨年12月7日に米軍ヘリの部品が落下した沖縄宜野湾・緑ヶ丘保育園の園児の素朴な疑問です。3月2・3日、緑ヶ丘保育園の園長と2人のお母さんが愛知県にきました。3日に、県平和委員会と安保破棄実行委員会による連帯のつどいが、60人の参加で開かれています。
神谷武宏園長が映し出される映像の説明をしながら、落下事故の経過を報告しました。落下部品の重さは213グラム、大人が乗ってもへこまない屋根がへこみました。園庭まで50センチ、園庭では2、3歳児が遊んでいたといいます。落下物の真下は1歳児の部屋でした。「子どもに何もなかったからよかったでは済まない」と、お母さんたちが動きます。
米軍は自分たちの所有物であることは認めても「落としていない」と回答、日本政府も米軍のいいなりです。そして始まったメール・電話による誹謗・中傷です。神谷園長は「私たちは二重三重の被害」と憤ります。さらには政府交渉での担当者の木で鼻をくくったような対応。「本土と沖縄の子どもの命の重さは違うのか」。保護者の宮城智子さんは、「命の危険性と隣り合わせだった」と言い、「基地が生活の一部だった」と言う与那城千恵美さんは、「事故によって魔法が解けた」と語るとともに「魔法にかかっているのは日本政府、魔法を解くのは私たち」と訴えました。
このとりくみでは、2日に名古屋北、3日午前に岐阜県の各平和委員会が講演会を開催しました。この間に各学習会で集めた募金と本集会で集めた5万5994円を緑ヶ丘保育園の闘争資金として手渡しました。
私たちのいる場所で声を広げたい 名古屋北平和委員会
沖縄宜野湾市の緑ヶ丘保育園の園長先生とお母さんを招いての学習会。名古屋北平和委員会、名古屋市職員平和委員会の共催で、3月2日の夕方に北区内で行い、45名の参加がありました。
「なんでおそらからおちてくるの?」子どもたちの素朴な疑問です。空から落ちてくるのは雨だけでいい、ただそのことを実現するため、署名を集め、行政に陳情する、やむにやまれず動き始めたお母さん、お父さんたち。多くの方はこれまで基地の存在に疑問を持っていませんでした。
沖縄の空を我がもののように飛ぶ米軍のヘリコプターや戦闘機。本来決められたコースだけを飛んでほしい、コースからはずれて飛行している証拠の動画を見せても、防衛省や外務省の若い役人たちは、あなたたちはどこの国の役人なのかと思わせるほど酷い対応です。民主主義が機能しないこの国への憤りが爆発。子どもたちを守ることができるまで、運動を続ける決意。
緑ヶ丘保育園へのヘリコプターからの落下については、米軍が落下を認めていないことから、こともあろうに保育園に対して、「自作自演」とかの心無いバッシングが行なわれました。ほとんど本土からです。
辺野古新基地建設反対では何度も沖縄の民意が示されました。今度は、本土の私たちが、私たちのたっているこの場所で、沖縄の問題は日本全体の問題として訴え続けていかなければならないと強く決意した学習会でした。