被爆者支援の学習会 歴史的、構造的に、被害の全体像をとらえる
9月29日、金山都市センター会議室にてあいち被爆者支援ネットワーク主催の「被爆者支援のための学習会」が行われました。長年にわたりソーシャルワーカーとして被爆者の相談活動に携わり、現在は原爆被害者相談員の会代表を務めている三村正弘さんを講師に招き、学習と活動交流が行われました。
学習の中で三村さんは、まず自身が胎内被爆者であることに触れ、「1960年に父と母は同じ年に亡くなった。しかし、父は被爆者として、母は手帳を取得できないまま亡くなった。2012年に9歳年上の兄が執念で手帳を取得し、その兄が申請書に両親と入市をしたと書いたので、私は比較的容易に2013年に手帳を取得することができた」と話されました。
また、相談員の会の歩みについて話され、被爆者相談を行う時には、被爆者の被爆前、被爆、被爆後を「いのち」「くらし」「こころ」にわたって社会との関わりをおさえ、歴史的、構造的にとらえ、原爆被害の全体像を把握するという生活史の手法で相談を行うことが大切だと語られました。
交流では愛友会の水野さんが、「まず、被爆者一人ひとりと仲良くなってください。どんな相談があるか、どんな支援ができるかはそこから」と被爆者と支援者の信頼関係を作り上げることが大切だと話されました。
被爆者の高齢化は進み、支援の形も変わってくる中でどのような支援が望まれ何ができるのか、考えるいい機会となりました。