2025年あいち平和行進まとめ 県下54市町村に若者の奮闘ぶり

5月31日に静岡県から引き継ぎ、6月11日に岐阜県へ引き渡すまでの12日間、あいち平和行進は県内各地を平和行進でつなぎ、「核兵器廃絶」「戦争ノー」を訴えました。

6/11 各務原市

「被爆80年、日本被団協がノーベル平和賞を受賞した中で行われた特別な平和行進」――6月11日に岐阜・各務原市民プール横の駐車場で行われた岐阜県への引き継ぎ集会で、大村義則愛友会副理事長の行った発言が、今年のあいち平和行進の特徴を物語っています。大村さんは今年の特徴として、県下54市町村・65コースを平和行進でつないだこと、若者の奮闘ぶりが顕著であったことをあげました。

6/10 守山

奥三河地域に初めて平和行進が入り(前号で既報)、みよし市で初めて平和行進が取り組まれ、蟹江町では6年ぶりに網の目平和行進が復活しています。5月31日に静岡県からの引き継ぎ集会では、桜丘高校の生徒3人が同校の「原爆の火」を分火して届けるとともに、平和行進にも参加しました。幸田町のスタンディングでは、中学生2人が「戦争は何も生み出さない」と飛び入り参加で発言、天白区の出発集会では通りがかりの小学6年生が「戦争はダメだ、核兵器はいらないと、ちゃんと伝えたい」と発言して参加者の大きな拍手に包まれるなど、若者や子どもたちの奮闘ぶりには、枚挙にいとまがありません。

大村さんは、岐阜県の引き継ぎ集会での発言で、「草の根の運動こそが核兵器廃絶のために重要で、被爆者がその先頭に立っているからこそノーベル平和賞が授与された」と、日本被団協のノーベル平和賞受賞理由を述べるとともに、草の根運動の重要性を強調しました。その草の根運動の最たるものとしての平和行進で、今年も15人の県内通し行進者が県内各地のコースで行進を牽引しています。

岐阜県への引き継ぎ集会では、あいち平和行進の到達(暫定値)が報告されました。今年のあいち平和行進には5382人が参加し、普及されたペナントは1000本、寄せら

れたカンパは65万1996円、折り鶴25万羽、署名483筆でした。その後、厳かに「原爆許すまじ」の合唱が流れる中、12日間にわたってあいち平和行進の先頭で燃え続けた「原爆の火」が静かに消されました。私たちの運動は更に原水爆禁止2025年世界大会へとつながっていきます。

名古屋集中行進 1596人が若宮広場に集結

6/8 大須

名古屋市内が平和行進で溢れかえった日――6月8日、あいち平和行進は名古屋市内集中行動を展開、平和大好きマラソンを含む14コースの平和行進が、ピースアクションの行われる若宮広場をめざして、集い、歌い、コールして歩きました。

幹線の中村コースは、途中、中コースも加わって126人以上が参加、ここまでお母さんと一緒に平和行進に参加している4歳の女の子は4日目を歩いています。一番多くの人が参加した北コースには、保育園の親子ら230人が歩きました。関係者コースに挑戦したのは昭和コース。隼人池に集合して、鶴舞公園ではお散歩平和行進も。

午後からのピースアクションでは、金本愛友会理事長が「日本政府の核兵器禁止条約参加に草の根運動は重要」と強調、全国通し行進の大村美恵さんも「私たちの一歩一歩で自治体が変化している」と話しました。

集会後、参加者は大須の街を巡る折り鶴平和行進を行っています。沿道の関心は、これまでになく高いです。この日の参加者はのべ1596人、折り鶴4万4170羽、募金12万9535円、ペナント70本が寄せられました。

田原市・渥美半島も初参加

昨年の東三河の被爆者行脚の時、移動の車の中で大村さんが「被爆80年の平和行進は県内全自治体でやろう、奥三河は準備している。田原市-渥美半島もやりましょう。田原で署名宣伝などやって5月31日引継ぎ集会に連帯し、つなげれば…」と話し合いました。

そこで、田原市平和委員会は5月31日、市の中心地で9時から1時間、署名・宣伝行動を行い、うち2人が車で静岡との引継ぎ集会と行進に参加することにしました。

5月31日、横断幕と「原爆と人間展」の写真を展示、署名をしてくれた人には折り鶴をプレゼントして「平和行進に連帯し、つなげます」とアピールしました。

田原市平和員会と市原水協は、今年から69行動も再開し、戦後・被爆80年の企画として商業施設「あつみの市・レイ」の協力を得て、施設内での原爆写真展と渥美半島の戦争遺跡パネル展の準備を始めています。