原水爆禁止世界大会 核兵器のない世界をめざして
原爆投下から80年の節目となる8月6日、9日、原水爆禁止世界大会が広島、長崎で行われました。広島大会を中心に報告します。

4日には、被爆80年広島のつどい(オンラインを含め2600人)、ヒロシマデー集会(オンラインを含め3550人)が開催され、核兵器のない世界をめざし行動を広げようと呼びかけられました。
「広島のよびかけ」では、①核使用の危機に直面、②核抑止力論の克服が重要、③被爆の実相を伝え、④市民社会と諸国政府との共同こそ世界の本流、と指摘。世界大会でも、中満泉国連軍縮担当上級代表が「核兵器は構造的な恐怖や危険でしかありません。だからこそみなさんの運動は必要なのです」と述べました。オーストリアのクレメント大使は、「核抑止が機能しなければ結果は壊滅的となる。禁止条約は人類にとって希望です」と強調します。
今回注目されたのは、広島のつどいが行われ、3人の被爆証言、黒い雨での被爆、胎内被爆、それぞれの体験が話されたことです。被爆体験を語った矢野さんは、被爆当日体調不良で学校を欠席、直撃を免れました。「教員10人、1年生277人、2年生264人全員が亡くなった。慰霊祭では亡くなった親から『まじめに作業したものが死に、さぼったものが生きている。あなたの顔は見たくない』とまで言われ、何度も死のうかと思った」と、苦しい被爆体験を語ってくれました。きのこ雲の下では何が起こっていたか、あらためてその事実を知らせていく必要性、そして核抑止力論を乗り越える力がそこにあることを教えてくれます。
愛知県からは、国際会議に10人広島大会に113人、長崎大会に70人が参加し、平和委員会会員も現地で大奮闘。この中で、会員10名、読者9名(オンライン試聴会場での仲間づくりも含む)が新たに加わりました。
80年目の被爆地「ナガサキ」での大会報告

原水爆禁止世界大会長崎大会には、中高生8人、大学生1人を含む70人が愛知から参加しました。
7日の「被爆体験継承と未来」の集いには全国から2,100人が集い、被爆体験の継承だけではなく、長崎の被爆者を中心に、80年の闘いとその中で積み上げてきた運動の到達を共有する場となりました。報道さえ咎められた占領期を経て、原水爆禁止運動の広がりとともに語られてきた被爆の実相、国連や様々な機会を捉えた世界中への発信、長い闘いの成果としての禁止条約成立。各場面で運動を牽引してきた多くの被爆者の姿を思い出し、感謝の気持ちと今後の決意を確認し合いました。
8日の分科会、私は第4分科会「ストップ戦争準備・大軍拡・・・」の特別発言で、愛知で進む兵器産業の「成長」と「死の商人」の拠点化形成の現状、これに抗する平和運動の取組み状況について報告。100人を超える参加者が兵器産業の拡大・強化の現状に驚き、食い入るように熱心に聞いてくれました。10月に愛知県で開催される日本平和大会で実態を直接感じて欲しいと訴えました。
最終日9日は土砂降りの中ナガサキデー集会が開会。3200人の参加者が2階席や予備会場まで埋め尽くしました。海外代表等から、核保有国等で進められる「核抑止」の議論とそれに基づく核拡散の実態と危機の増大、これに抗する反核運動の重要性が報告されました。各国、各地域からの報告に続いて、全国の高校生と一緒に愛知の平和ゼミナール
の参加者も登壇・発言。高校生署名や原爆の絵パネル展等この間の取組みを報告しました。その後会場全体で国際会議宣言やナガサキデーアピールを確認し、今後の活動への決意を固め合いました。
今回は県独自のフィールドワークも実施。原爆資料館、爆心地公園などを巡り、改めて被爆の実相を振り返りました。一本足鳥居や被爆クスノキなどと合わせ、被爆から今日までそこに立ち続け、生き続けて、核兵器の凶暴な力と被爆の実相を伝えてきたことに感謝し、今後も一緒に核なき世界を目指す決意を固めた長崎訪問でした。
緩やかな「大同団結」で 瀬戸市から世界大会に18名
わたしたち瀬戸市平和委員会の4年前の設立以来一貫した方針は、平和団体の緩やかな連携の実現です。瀬戸市の運動の特徴は「地域に根差した」草の根組織が夫々の団体の目的の実現に向けて、ある組織は40年、またある組織は35年間「血の滲む」努力を重ねて来た事であります。その運動は瀬戸市が「平和都市宣言」を全会一致で採択する結果に結実するなど、着実な前進を果たしてきました。
本年は「給食費無償化」の署名運動で、市議会での討議でも始めて賛成多数で可決されました。この運動は、ある愛知選出の国会議員から「瀬戸市流野党共闘」と評して頂けました。
新参者である平和委員会は、これらの瀬戸市の諸運動を支えてきた組織に対して「リスペクト」のこころで接し、瀬戸市の平和運動の次元を一歩引き上げる為に、「反核センター・瀬戸市市職労・愛友会瀬戸支部・平和委員会」の組織が協力しあい、「原水爆禁止世界大会に瀬戸市から派遣しよう」で一致しました。「高校生に是非体験してほしい」と、先ずは派遣カンパ集めを行いました。この間友好関係を築いてきた聖霊高校の先生に働きかけ、結果として私教連聖霊支部からカンパとご支援を頂きました。
最終的に、107名の市民と5団体からカンパを頂くことができ、合計27万円強となりました。こうして、8月6日、11名の高校生、3名の引率教員、反核センターから2名の親子、市職労から2名を長崎大会に派遣できました。高校生を含む報告集会を10月4日に文化センターで開催します。
来年からは、本年の平和団体の緩やかな連携を土台とし、地域に更に根差す事を目標として運動を進めて行きます。

