過去と未来が交差するトークディスカッション 「黒い雨」訴訟×だまっちゃおれん訴訟

10/1 イーブルなごや

10月1日イーブルなごやで、原発事故人権侵害訴訟・愛知岐阜(だまっちゃおれん訴訟)の総会が行われました。原告団の総会、支援者組織「だまっちゃおれんサポーターズ」の総会、弁護団の発言につづき、記念講演として広島県原爆「黒い雨」訴訟を支援する会の牧野一見氏の講演が行われました。昨年勝訴が確定した「黒い雨」訴訟について、40年以上にわたる長い闘いを振り返り、広島の原爆被害者と福島の原発避難者がトークディスカッションを行いました。

1945年の惨劇と2011年の惨劇が交差しながら、過去と未来が奇妙に重なっていきます。ここでは、原爆の被害は忘却される過去の出来事ではなく、原発事故被害者たちの未来を暗示しています。だまっちゃおれん訴訟団にとって、「黒い雨」訴訟・牧野氏は、未来からやってきた人なのです。また、原発事故から裸同然で逃げてきた原告たちは、70年前に「黒い雨」被害者が直面した不安と絶望を、明瞭に想像することができるのです。不幸にも繰り返された核の惨劇が、遠く離れた時代を一つに重ねました。

時間は大きく巻き戻され、二つの訴訟団が直面した共通の課題が議論されました。それは、政府が一貫して否認し続けている内部被ばくの問題です。だまっちゃおれん訴訟団は、内部被ばく問題を法廷で争うことがいかに困難であるかを知っています。だからこそ、昨年の「黒い雨」勝訴確定に驚き、大いに勇気づけられたのです。だまっちゃおれん訴訟団も「黒い雨」に続いて、被ばく被害を訴えていこうと決意を新たにしました。

この裁判をおおきく拡大し、歴史を前進させる闘いにしていきましょう。