反核・平和新春のつどい 一人ひとりが核の問題に向き合う

1/12 民主会館

1月12日、愛知県平和委員会等の主催で「2025年 反核・平和新春のつどい」が開催されました。

新年のあいさつとして、金本弘さん(愛友会理事長)が、オスロでの写真を投影しながら、ノーベル平和賞授賞式参加の報告をしました。「世界中の一人ひとりが核の問題に向き合う世の中を作っていかなければならない。被団協がノーベル賞を受賞したことの意味はそういうことだと思う」と金本さんは話しました。

つづいて、ビキニ被ばく船員訴訟に長く関わっている聞間元さん(医療生協はまきた診療所医師)が、「戦後、被爆80年に寄せて――忘れられてきた被ばく問題を改めて考える」と題して記念講演を行いました。

聞間さんによると、原爆による「黒い雨」や、ビキニの「死の灰」は「放射性降下物」であり、核分裂によって生じた多種

の放射性物質が微粒子となり、大気中の塵や雨粒に付着したものです。これらが体内に吸収されると内部被ばくを起こします。しかし、この内部被ばくは、体内の放射線を外部から測定できないこともあって過小評価されています。それで、「ビキニ被ばく船員訴訟」や、長崎の「黒い雨訴訟」が争われているのです。

原爆投下直後の8月10日に日本政府が出した抗議文では、原爆は国際法違反であり、「非人道的兵器の使用を放棄すべき」と明確に述べています。「この見地に立てば、日本政府が核兵器禁止条約の批准に反対する理由はありません」と聞間さんは強調しました。